若き本格アートナイフメーカー、2024年第39回JKGナイフコンテストで大賞を受賞した丸山律氏の受賞後第一作。
Dirk knife を小ぶりのテーブルで使えるようなサイズ感の短剣をイメージした丸山氏のオリジナルデザインです。希少な白蝶貝をハンドルだけでなくシースの表面にもふんだんに使用し、まるで宝石のようです。
鋼材にはATS-34の8㎜厚を使用し、本体はインテグラル構造。
見事なグラインドテクニックはいうに及ばず、本人がこだわったというファイルワークも見事。ヘアライン仕上げのブレード部分とミラーフィニッシュのファイルワーク部分が見事なコントラストを演出。ハンドルのシルバー(Ag950)のカシメピンは自ら2㎜板のものを切り出し、叩いて制作したカシメピンを使用しています。
ハンドルの白蝶貝はその美しさを引き出すため、4ミクロンのダイヤモンドペーストで慎重に磨かれています。そして専用ジグをつかって成形したというハンドルは見事な左右対称性をもった美しく、握りやすい形状に仕上がっています。
本体よりも苦労したというメタルシースは、SUS304の躯体を基本にして、白蝶貝、Ag950のカシメピン、そして18金の象嵌が施された、これだけでも価値のあるものとなっています。
サイズ感からは想像できない圧倒的な仕上げの緻密さと精密な加工技術。期待のナイフメーカーの初期作品をぜひ手にしてください。
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